贖い主の母聖マリア小教区への訪問
聖ヨハネ・パウロ二世
1988年4月11日 ローマ
「今日の福音でトマは、イエズスが本当に復活したことを信じるために、しるしを探していました。この兄弟姉妹はまさにしるしです。彼らの信仰と、彼らの信仰に対する熱誠は、トル・ベラ・モナカのために、イエズスが本当に復活したというしるしになるだろう。」このように主任司祭は教皇様に、聖堂で集まっていた小教区の二つの新求道共同体を紹介しました。 「私たちは――マリオ神父が話し続ける――大人のための司牧について悩んできました。多くの人は神から、教会から遠ざかっているのです。しかし、新求道期間の道によって湖に魚網が投げ込まれ、この魚網によってたくさんの人が釣られ、主を探しに道を歩みはじめている、という事実を目にしています。」 いくつかの証しを聞いた後、教皇様は集っている人にこのように話しました。
「愛する皆さん、みんなに挨拶したい。親にも、大人にも、青年にも、子供にも。いつものように、あなたがたの共同体には、多数の子供がいますが、私はこの生まれ出る生命のために神に感謝します。 私はしばしばあなたがたに出会います。枝の祝日の夕方も出会いました。そこでは、たくさんの証しを聞いて、自分自身もいつもより長めに話そうとしました。今日はあなたがたとこの小教区で出会いましたが、私はこの出会いのために喜んでいます。あなたがたのこの小教区のために喜んでいることを述べさせて下さい。あなたがたは、自分たちの態度や、証しや、使命を促進しようとしていることを知っています。
今日は、晩餐についての福音における興味深い部分を聞きました。そこには、晩餐のときにキリストに回心する不信心なトマの姿がありました。私はすぐにあなたがたのことを考えました、なぜならあなたがたの共同体は――たくさんの人が言うように――、不信心な人が回心する場または環境ともなっているからです。そこでは、不信心なトマが、『主よ』と叫ぶ信心深いトマになっていくのです。
これこそ晩餐の恵みであり、あなたがたは絶えずこの晩餐に留り続けるべきなのです。」